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待合室の新しい本ー食べごしらえ おままごとー

筑紫野市 歯医者 歯科医院 の 内田歯科医院です。

待合室に置く本は、できるだけ単元ごとに読み切りの物をものを 選ぶようにしています。

今月は、石牟礼道子さんのエッセイ
「食べごしらえ おままごと」
四季折々のその土地に根ざした色が、その時々のエピソードとともに紹介されています。

表紙をめくると文中に登場する料理の写真が、たくさん出て来ます。
プロローグには―――食べることには 憂愁が伴う。―――との一文。

はじめに、作者の父の思い出の一つとして「ぶえんずし」が取り上げられています。
読みながらすぐ思い出したのが、私の母が、いつも懐かしんでいた祖母の作っていた「酒すし」。

酒すしとは、朱塗りの蓋付きのすし桶で作る鹿児島の郷土料理です。母や叔母は作り方を知らず、何度か挑戦してみましたが「お母さんの酒すしの味じゃないねえ。」と残念がっていました。30年ほど前に亡くなった母が、最後に口にしたのも叔母が作ってきた酒すしでした。

そんなことを思い出して、従姉妹とメールしている時に、今年が祖母の50回忌ということに気づきました。二人で酒すしを作ってお供えし、みんなを偲ぶことにしました。祖母の味も知らない私たちですから、さて、どんなものが出来上がりますことやら。

一冊の本から、思わぬ展開になりました。