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のばそうよ 健康寿命 歯みがきで

筑紫野市 歯医者 歯科医院 の 内田歯科医院です。

6月4日から10日は、歯と口の健康週間。今年のテーマが「のばそうよ 健康寿命 歯みがきで」でした。

筑紫東小の歯科検診も12日に実施しました。今月は、歯の基本的な事からお話します。歯の本数は、上下で32本。親知らずを入れないと28本です。では、これが70歳になるとどうでしょうか?答えは、15本。半数以上の歯が失われています。

年齢別の残っている歯の本数は、次の表の通りです。

40歳までは、ほとんどの歯が残っているのに年齢が進むほどに加速度的に失っていきます。歯を初めて1本失った時には「歯って、どんどん抜けていくんだ!」という危機感を持つ方は少ないと思います。

主な治療方法としましては、失った歯の両側の歯を削ってブリッジという被せ物をします。何本か失って治療方法として、入れ歯かインプラントしかありません。と言われた時に初めて実感する方が多いでしょう。2017年厚生労働省公表の2016年の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳です。平均寿命に歯の寿命が追いついてない状態です。

歯を失って困る事の第一は、食事がしにくくなる事です。先月も掲載した資料ですが、歯が少なくなると柔らかいものを好むようになり、栄養バランスが崩れやすくなります。噛む回数が減ると脳への刺激も減り、認知症のリスクも高くなります。次に、見える部分が入れ歯になったり銀歯になったりして見た目が気になる方も多いです。失ったままにしておくと噛み合わせが崩れていって出っ歯になったり、歯並びが悪くなる事もあります。

8020運動は『80歳になっても20本以上自分の歯を保とう』という1989年より始まった運動です。20本以上の歯があれば食生活にほぼ満足できると言われています。当初は、80歳以上の平均残存歯は4~5本で、達成率は7%でしたが、2016年調査では、達成率が51.2%になりました。いい歯のお年寄りコンクールのアンケートによると80歳で歯が20本以上ある方は、旅行やスポーツ、趣味、お友達との食事会など楽しみが様々で、とてもアクティブに行動されていらっしゃる方が多いようです。


どうすれば歯を守れるか。

それは、しっかりした治療をした後の3,4ヶ月おきの定期健診と歯のクリーニングです。歯の予防先進国の北欧スウェーデンの定期健診・クリーニングの受診率は90%。日本は、たった2%です。痛くなったとか、被せ物が外れたとかの悪い所を治すためだけに歯科医院に通うのではなく、歯ができるだけ持つように予防のために歯科医院に通うようになれば、歯の寿命は延びていくと思います。

8020が達成できなくても、しっかりと噛み合い、きちんと噛むことができる義歯(入れ歯)などを入れて、口の中を良好に保つことで、20本あるのと同程度の効果が得られます。義歯を含めた歯でも食べ物をしっかりと噛むことができれば、全身の栄養状態も良くなり、よく噛むことで脳が活性化され認知症のリスクも軽減するという調査結果も出ています。