筑紫野市 歯医者 歯科医院 の 内田歯科医院です。
コロナ禍の中で定期健診の必要性をますます実感しています。「お口は健康の入り口」と言われ始めてだいぶ経ちます。
新型コロナウイルス予防としてテレビなどで取り上げられたせいか、6月に入り、健診の予約がとても増えています。
今月は、歯周病治療と予防についてです。
歯を失う原因の第一位は、虫歯ではなく歯周病というのは、もうご存知だと思います。
その治療と予防のための処置が、スケーリング(scaling)と ルートプレーニング(root planing)です。
毎日歯垢を落とすために歯磨きをしていても、磨きグセや歯並びなどが原因で歯垢の磨き残しがあります。
それが歯石へと変化すると、歯磨きでは取れなくなります。
その上、歯石の表面はザラザラしていますので、ますます歯垢が溜まりやすくなっていきます。
そのため、スケーラーという器具を使ったスケーリングによる歯石の除去が必要となります。
定期健診では、必ずスケーリングの処置までを行います。歯石の付き具合によっては、一回で終わらない場合もあります。
歯周ポケットが4ミリ以上の中程度の歯周病になりますと、歯周ポケット(歯肉の縁よりも下)の内部にたまった歯垢まで歯石になっていることが多くあります。これを取り除き、歯根の表面もツルツルに滑らかにして歯垢を溜まりにくい状態にし、歯肉が歯根表面にくっつくようになると歯茎も引き締まってきます。この処置が、ルートプレーニング。キュレットスケーラーと呼ばれる専用のスケーラーを使用します。歯肉の上の歯石を除去するスケーラーと違って、先端が細く歯根の形に合わせたカーブが付いていますので、部位ごとに使用するスケーラーが決まっています。
歯科衛生士さん達のセミナーで一番先に実技付きで教えてもらうのが、このキュレットの研ぎ方(シャープニング)です。シャープニングテクニックの本も何冊もあります。この研ぎ方で、歯石除去の効率が違ってきます。テクニック50%、シャープニング50%ともセミナーでは言われます。
当医院でも、毎朝準備室からシャー、シャーというシャープニングの音が聞こえます。スケーリングとルートプレーニングを合わせて、SRPと言います。SRPは、歯周ポケットが深いほど処置に時間がかかります。一回の治療でできるのは4本から6本程ですので、6回の通院が必要になります。処置後に冷たいものがしみるなどの症状が出ることもありますが、一時的なことがほとんどですので、ご安心ください。
まずは健診で、ご自分の歯や歯ぐきの状態を知ることから始めてみませんか?