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内田歯科医院 新聞 2026年5・6月  待合室から 『初夏のバラに囲まれて 〜20年目のオープンガーデン』

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待合室から 『初夏のバラに囲まれて 〜20年目のオープンガーデン』

新緑のみずみずしい季節から、少しずつ汗ばむ初夏へと移り変わる5月6日の振替休日、今年も当院の庭で「オープンガーデン」を開催いたしました。  
実は、準備を進める前段階では、「うちの庭は狭くて、特別大したお庭でもないし、もうオープンガーデンはやめようかしら……」と、弱気になって半分あきらめかけていたのです。
しかし、そんな私の迷いを見透かしたかのように、地域の方々から「今年はいつやるの?」「楽しみにしているよ」というありがたいお問い合わせを次々にいただき、一気にやる気が倍増!
今年も開催する運びとなりました。
当日、まだ朝露が残る早朝からそわそわと準備を始めました。
ふと庭を見渡してみると、そこには息をのむような光景が広がっていました。
20年近くこの庭と向き合い、バラを育て続けてきた中でも、「今日が間違いなく一番美しい!」と確信するほど、たくさんのバラたちが一斉に、まるで競い合うかのように見事に咲き誇っていたのです。
その美しさと生命力に、主催者である私自身が、朝一番で誰よりもワクワクし、胸を躍らせてしまいました。
今回は、大がかりな告知はせず、インスタグラムへの投稿と、直前に診察室へ貼らせていただいた小さな手作りチラシだけでのご案内でした。
それにもかかわらず、当日は8時のオープンと同時に、次から次へとたくさんのお客様が笑顔で足を運んでくださいました。
一番乗りのお客様は、なんと、その数日前の早朝、私がいつものように1万部の新聞ポスティングをしている最中にお声をかけてくださった同郷(宮崎県)の方でした。
その方は、だいぶ前も新聞に私が書いた宮崎の伝統菓子「あくまき」の記事を読んでくださっていたそうで、「内田さんですか?都城出身ですよね!実家がお隣の町だったので、あくまきという言葉が本当に懐かしくて、どうしてもお庭に来てみたくて!」と一言。
ポスティングの時はまだ朝の5時ごろでしたが、路上でひとしきり「あくまき談議」に花が咲く、本当に楽しい立ち話となりました。
 
こうして皆さまが、私の書いた新聞を隅々まで丁寧に読んでくださり、内容まで覚えていてお庭にまで来てくださる。そのことが嬉しくて、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。新聞を通じた温かいご縁は、私にとって何よりの宝物です。
毎年来てくださる顔なじみのご近所の方々、お友達に誘われて遠くからはるばる車を走らせて来てくださった方。
皆さまの楽しそうな声が響く庭を眺めながら、「ああ、迷ったけれど、やっぱり今年も開催して本当によかった」と、心から幸せを噛みしめていました。

嬉しいご訪問

そして、当日のプログラムの中で、何よりも私の胸をいっぱいにさせた忘れられない光景があります。

それは、院長が前日から「あの方は体調どうかな、今日お会いできるかな……」とずっと心配し、心待ちにしていた、訪問診療の患者さまお姿でした。

当院の庭は、決してバリアフリーではありません。

レンガの凸凹が多く、道幅も狭いため、車いすのまま入ることはとても難しい小さな庭です。

しかしその患者さまは、娘さまに優しく付き添われながら、ご自身の足でしっかりと杖を突き、一歩、また一歩とゆっくり時間をかけて庭の奥へと進んでくださいました。

そして、満開のバラを見上げ、本当に優しい、穏やかな笑顔を浮かべて眺めてくださったのです。

お花を愛でるその純粋で美しい笑顔に、おもてなしする側の私たちの方が、どれほど大きな感動と元気をいただいたか分かりません。

 

京都のお菓子でおもてなし

そんな大切なお客様方をお迎えするために、今年も私が厳選したこだわりの「京都のお菓子」と「お茶」をご用意いたしました。

お菓子は、京都の歴史を感じる伝統銘菓である「真盛豆(しんせいまめ)」、上品な甘みとサクッとした食感がたまらない「御池煎餅(おいけせんべい)」、そして香ばしい「松風(まつかぜ)」。

これらに合わせたのは、フランスの老舗紅茶ブランド『マリアージュフレール』の新作フレーバーティー「ガーデンパーティ」です。

まさに、この日のために名付けられたかのような名前の紅茶。お湯を注いだ瞬間に広がる、華やかで優雅な、それでいてどこか優しい香りが庭いっぱいに広がり、最高のティータイムを演出してくれました。

 

皆さまの笑顔が、私たちの元気です

今年もメインのバラだけでなく、大輪のシャクヤクや、すっと伸びたジキタリス、可憐なクレマチス、青い小花が美しいブルンネラなど、いろんな種類の植物を植えています。庭にある小さな小屋の中や、テラスなど、合計5か所にテーブルと椅子のセットを用意しました。
それぞれの席で、お茶を片手に楽しそうにくつろいでいらっしゃる皆さまのご様子を眺めているだけで、準備の疲れも一瞬で吹き飛び、ホッと心が和みました。  
当日は、院長が裏方に徹してせっせと食器を洗い、私が表でお茶をお出しするという、夫婦二人だけの手作りのおもてなしです。
本物の喫茶店のように手際よく、上手にサービスすることはできませんでしたが、皆さまが「綺麗ね」「居心地がいいわ」と温かい言葉をかけてくださいました。  
皆さまからいただいたその温かいお言葉をエネルギーに変えて、これからやってくる本格的な夏の暑さにも負けず、日々の草取りや朝晩の水やりに励んでいこうと思っております。また来年も、この庭で皆さまの笑顔にお会いできることを楽しみにしています。
 

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