筑紫野市 歯科医院 痛みの少ない 歯医者 内田歯科医院
ちょっとそこまで
先日、九州国立博物館の加耶展に行ったときに、次回が、「アール・ヌーヴォーのガラス -ガレとドームの自然賛歌-」と知り、楽しみになりました。加耶展でも5世紀後半のガラス容器が展示されていましたが、ガラスの歴史にも興味がわきます。
いろいろ調べてみましたが、ガラスがいつごろから作られたのかは、はっきりわかっていないようです。紀元前25世紀と考える研究者が多く、場所もメソポタミア、シリア、エジプト諸説あります。今回は、コアガラス脚杯(紀元前14世紀、エジプト)が世界最古のガラス容器として出展されます。
コアガラスとは耐火粘土などで、コア(核)を作り、ガラスでコアを覆って整形し、徐々に温度を下げて中のコアを掻き出して仕上げるガラス器の製法のひとつです。吹きガラスでは表現しがたい、繊細な立体表現が特徴です。
紀元前1世紀になると細い鉄のパイプの先にガラスをつけ、息を吹き込んでガラスをシャボン玉のようにふくらませる「吹きガラス」の技法が発明されます。
貴重品だったガラスが、庶民も手にすることができるようになります。「吹きガラス」として、ローマ帝国時代に、日用品として使用されていた様々なローマンガラスが出展されます。
では、一体いつから日本でガラスはあったのでしょうか?
日本で最初にガラス製品が作られたのは、弥生時代と言われています。
福岡県の遺跡から発見された『まがたま』、ガラス炉も発見されていますので日本で作られたと考えられています。
しかし、平安時代には途絶えてしまい、次にガラスが登場するのは16世紀、長崎を通して、西洋製のガラス器が大阪、京都、江戸、薩摩にもたらされます。
それにつれて、ガラスの製造技術も伝わります。日本のガラス工芸の代表的なものには『切子』があります。今回は鮮やかな色に、大胆なカットが特徴の薩摩切子が展示されます。
こちらは現代のものですが、美しいですよねえ。私の実家にも、猪口が一個だけ大事に飾られていました。
そして、今回のテーマのアール・ヌーヴォーのガラス。
1890年代~1910年代にフランスを中心に流行した「新しい芸術」。
花や昆虫など、自然をモチーフにして表現しています。
ガラス工芸の分野で、アール・ヌーヴォーを代表するのが、エミール・ガレとドーム兄弟です。
ガレの作品の多くは、樹木や昆虫、植物や花など自然をイメージしたものです。
様々な技法を取り入れていますが日本に影響を受けた作品もあります。
今回は花瓶をたくさん見ることができます。私が楽しみにしているのは、晩年の作品、海への関心をモチーフにした『魚紋高脚杯』
このグリーンとブルーが、実際見ると、どれほど深い色合いのものなのでしょう。
そしてドーム兄弟。ガラス素地に絵模様を描いて、さらにガラスをかぶせ、模様に奥行きを出す技法と粉末状の色ガラスをまぶして、再加熱し素地になじませ、ガラスの肌に多くの色を発色させる技法で、写実的で静かな風景、植物を描いています。ガラスの向こうに、初夏の花園が広がっているような『花畠角形花瓶』どのくらいの大きさなのでしょうか、可愛らしい『シクラメン文小水差と杯』と、『花畠文《プレリアル》シリーズより』などは、手に取って、光にかざしてみたい気もしますが、それは我慢。
133点もの展示ですが、1個プレゼントされるなら、どれにしようかなんて考えながら見るのも楽しそうです。
九州国立博物館 特別展 「アール・ヌーヴォーのガラス ーガレとドームの自然賛歌ー」
開館時間:令和5(2023)年4月18日(火)~6月11日(日)
日曜日・火曜日〜木曜日 9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
金曜日・土曜日【夜間開館】9時30分〜20時00分(入館は19時30分まで)
*夜間開館の実施については変更になることがあります。
休館日:月曜日〔ただし5月1日(月)は開館〕
観覧料
一 般 1,700円(1,500円)
高大生 1,000円(800円)
小中生 600円(400円)
*( )内は前売り料金です。
販売期間:発売中~4月17日(月)
*上記料金で4階「文化交流展(平常展)」もご観覧いただけます。
*大学生以下の方は学生証や生徒手帳をご持参ください。
内田歯科新聞2023年3・4月号
内田歯科医院 新聞 2023年3・4月 テーマ【矯正治療、どうやって歯が動いていく?】